シューレースを替えて、足元から気分を上げる靴ひも専門店

靴ひも.com ストーリー

はじまりは、「もっと速く走りたい」だった。

小学3年生の頃。

学校の持久走で、思いがけずいい成績を残すことができました。

「あれ? 自分って、足が速いのかもしれない。」

それまで気づいていなかった、自分の得意なことを見つけた瞬間でした。

ただ、ひとつ気になることがありました。

自分は、まわりの子よりも体が小さい。

だったら、今履いている靴は、自分には重すぎるんじゃないか。

もっと軽い靴を履けば、もっと速く走れるんじゃないかな?

そう考えるようになりました。

それから、近所の靴屋さんへ何度も足を運ぶようになります。

目的はただひとつ。

「軽い靴が欲しいなあ。」

そして、ついに一足のスニーカーに出会いました。

赤いボディに、黄色いライン。

子どもの自分には、とても派手で、とにかくカッコよく見えました。

しかも、軽い。

その靴を履いて走ったとき、

実際に、学校で一番速く走ることができました。

靴が変わると、こんなにも変わるんだ。

今思えば、あの一足が、すべての始まりだったのかもしれません。

履く人から、作る人へ。

それからも、ずっと靴が好きでした。

大学生になっても、社会人になっても、街へ出れば靴屋へ行き、革靴を眺める。

社会人になり、自分でお金を稼げるようになると、それまで欲しくても買えなかった靴を次々と買いました。

そして休日になると、その靴を大量に公園へ持っていって、ひたすら磨く。

今考えると、なかなか変わった休日の過ごし方です。

でも、それくらい靴が好きでした。

そんなある日。

毎月読んでいたファッション雑誌の中に、「靴を作る教室」が紹介されていました。

「靴って、自分で作れるんだ。」

気になって仕方がありませんでした。

教室があったのは東京。

自分が住んでいたのは、静岡県浜松市。

それでも、通うことにしました。

週に一度、新幹線に乗って浜松から東京へ。

そこで初めて、自分の手で靴を作りました。

そして、その最初の一足が完成する頃には、もう気持ちは決まっていました。

今の仕事を辞めて、靴を作る仕事がしたい。

 

靴を作ることは、簡単ではなかった。

 
 

実際に仕事にしてみると、靴作りは想像していたほど単純なものではありませんでした。

作り方はひとつではない。

素材も違えば、製法も違う。

履く人が違えば、答えも変わる。

ひとつ覚えれば終わりではなく、知れば知るほど、また知らないことが出てくる。

そうやって、一足、一足、靴と向き合うようになりました。

 

作った靴は、その日からお客さんのものになる。

 
 

靴を作って、完成させて、お客さんへ納品する。

作り手としての仕事は、そこで一区切りです。

でも、靴にとっては、そこからが始まりです。

履いて、汚れて、磨いて、また履く。

お客さん自身の手で手入れをしながら、その人だけの一足に育っていきます。

だったら、納品した後も困らないようにしたい。

そんな思いから、クリームなどの靴のケア用品を扱うようになりました。

そして、その中のひとつとして扱い始めたのが、

「靴ひも」でした。


ただ、当時扱っていた靴ひもは、黒と茶色くらい。

革靴を作っていた自分にとって、それで特に不自由はありませんでした。

あるおばあさんが、お店にやって来るまでは。

「これを履いたら、若返るわね。」

 

店頭に、ピンク色の革で作ったスニーカーを展示していました。

ある日、一人のおばあさんがその靴を見つけました。

とても気に入った様子で、

「あれを履いたら、ウキウキ、ワクワクするわね。」

「なんか若返るわね。」

そう言ってくれました。

ところが、そのピンクのスニーカーを見ながら、自分の中にひとつの違和感が生まれました。

靴は、こんなにきれいなピンクなのに、

そこについている靴ひもは、茶色。

「これ、靴ひももピンクにしたら、もっと良くなるんじゃないか?

そう思いました。

そこで、ピンクの靴ひもを用意して、スニーカーに通してみました。

後日、そのおばあさんが再び来店。

また、あのピンクのスニーカーに目を留めました。

そして、

「なんか前回と雰囲気が違うわねえ。」

「もっと素敵になってるわ。」

靴は、同じです。

変えたのは、

たった一本の、靴ひもだけ。

靴ひもって、こんなに面白いんだ。

 
 

そこから、靴ひもを見る目が変わりました。

世の中の靴を見てみると、

せっかくカッコいい靴なのに、最初からついている靴ひもが似合っていない。

左右で長さが違う。

そもそも長さの設定が合っておらず、結ぶと長すぎたり、逆に短すぎたりする。

「靴ひもって、もっと選べてもいいんじゃないか。」

色を変える。

太さを変える。

素材を変える。

そして、その靴に合った長さにする。

たったそれだけで、一足の靴の表情は大きく変わります。

靴そのものを買い替えなくてもいい。

靴ひも一本で、今持っている靴を、もう一度好きになれるかもしれない。

そう考えるようになりました。

 

そして、靴ひもドットコムへ。

 
 

小学3年生の自分は、

「もっと速く走りたい」と思って、一足の軽いスニーカーを探しました。

そして、その一足によって、自分の可能性が少し広がりました。

大人になって出会ったおばあさんは、

ピンクのスニーカーを見て、

「これを履いたら、ウキウキする。若返る。」

と言いました。

そして靴ひもを変えただけで、

「もっと素敵になった。」

と言ってくれました。

あの頃の自分も、あのおばあさんも、

きっと同じだったのだと思います。

足元が変わると、ちょっと気持ちが変わる。

気持ちが変わると、いつもの一日がちょっと楽しくなる。

靴ひもは、とても小さなパーツです。

でも、小さいからこそ、気軽に変えられる。

だから私たちは、色だけでなく、太さや素材、そして長さまで選べる靴ひもを作っています。

あなたが今履いている、その一足。

靴ひもを変えたら、

まだ見たことのない一足になるかもしれません。

靴ひも一本で、足元からもっと楽しくなる。

それが、靴ひもドットコムです。

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